保育のおしごと応援フェスタ2019 in TOKYO

まあせんせいに聞く

Special Interview!

まあせんせいへの
スペシャルインタビュー
「自分を活かせる保育の魅力!」

杉浦太陽さんととうきょうホイクマンの3人が対談

保育の仕事を応援するイベント『保育のおしごと応援フェスタ2019 in TOKYO』。
1月20日(日)に実施されるイベントに先立ち、保育士としてTBS「情熱大陸」にも出演され、保育界で多岐にわたり活躍されている「まあせんせい」こと菊地政隆さんに、保育や今回のイベントの魅力について語っていただきました!

菊地政隆

通称まあせんせい

淑徳大学社会学部保育士課程、聖徳大学大学院児童学研究科修士課程を経て、淑徳大学大学院総合福祉研究科博士後期課程単位取得退学。

複数の保育園にて保育士を9年経験し、実家である東京都内の社会福祉法人東京児童協会の理事をしながら数多くの保育園を開園させ、園長を10年勤め退任。平成29年4月より埼玉県越谷市の学校法人袋山学園しらこばと幼稚園の理事長、園長に就任。複数の保育養成学校の客員准教授などを兼任し、全国の保育士会・幼稚園協会の実技講師として年間100本を超える講演や親子コンサートで活躍する。

まあせんせいの愛称で親しまれ、TBS「情熱大陸」など多数のメディアに出演。現在は静岡第一テレビ「げんきっず!!」で歌のおにいさんとして8年間レギュラー出演している。保育教材の製作も行っておりCD+DVD「まあせんせいとあそぼう!!」が厚生労働省社会保障審議会推薦児童福祉文化財に認定された。

インタビュー

今回は、2019年1月20日に行われる『保育のおしごと応援フェスタ2019 in TOKYO』を前に、
『自分を活かせる保育の魅力!』をテーマに、語っていただきました。

保育士として、そして経営者としての面を持つまあせんせいが感じる保育

保育って、コミュニケーションを主とした形の仕事だと思うんです。物の売買とか金融とかという一般的な職業とは大きく違って、人を育てていくにあたって独りでは育てられない、チームワークで育てていくというのが保育園という場なんです。

と言うことは、必然的にお互いにコミュニケーションを取り合わなくてはならない。

そうなってくると単独で仕事は出来ないわけであって、そこに生じてくるのが保育感の違いなんですね。

人間関係の難しさって、どこの社会にでもあるものだとは思うんですけど、保育感の違いって、人対人の好き嫌いじゃないんです。自分が理想とする保育感がお互いぶつかると、そこにひずみが生じるんです。

言葉掛け一つとってみても「静かに座りなさ~い」と言う先生もいれば「静かに座ってみようか」と言う先生もいるんです。この、‘か’が付くか付かないかだけでも、もうそこで保育感の違いって生まれているんです。ここが自分の考え方と違っていたら、働くことが楽しくなくなり、結果として離職に繋がってくるんだと思います。

自分が考えて理想とする保育感がお互いにぶつかると、面白くないってことになってくるんです。保育方針であったり保育理念であったり、保育の手法っていうのを予め確認することって大切だと思います。

保育の理念っていうのはゴールであって、みんなそのゴールに向かって走っていくわけで、そのゴールが同じ観点を目指していなければ必ず誤差は生まれてくるわけで、そこでトラブルは起こるんですね。

保育感の差って、やはり経験年数などから生じることが多いですね。10年目の先生は10年目の見方をするし、新任の先生は1年目の見方をするし。

そこで、経験年数の長い先生から若い先生へ指導って形で話をするんですけど、やはりそれぞれ育ってきた環境も違いますし、世代間の相違もありますし、その中で捉え方の誤差が生まれてくるのかなって。

保育士間で協力し合わなくてはならないということは、逆に言うと、そこに保育感の違いというものが生じてくるのも必然なんです。でも、そこで上手くコミュニケーションを取り合いながら円滑に進めていくことが、保育の現場に求められていることだと思います。

僕なんかは、保育界全体から見ると、ある意味一番いい世代に保育士になれたと思うんですよ。保育を取り巻く環境が、ここ20年くらいで大きく変わって、その変革する流れの中で現場にいさせてもらっていますから。

僕が保育の現場に踏み込んだ時代って、保育ってある意味職人芸的な仕事として捉えられていた時代だと思います。教科書で資格を取ってきて現場へ出てからどう学ぶかというと、先輩の動きを見て学ぶんですよね。

別に先輩が細かく教えてくれる訳でもなかったので、どう関わってよいか解らなかったですし、正直自分自身も、最初の一年間は自ら動くこともできなかったと自覚しています。

赤ちゃんにミルクなんて飲ませたことも無かったのに、いきなり飲ませなさいって言われて、先輩の見よう見まねで言葉掛けも真似たりしていたんです。勿論、それはそれで良い部分も多々あったんです。泥くさいって言うと語弊を招くかもしれないですけど、当時は当時で、保育の世界って非常に職人気質の熱いものだったんです、保育士の仕事に対する接し方が。

子どもって、教科書では計り知れない部分がいっぱいあるんです。僕の若い頃は、子どもと保育士の間にも、人間味あふれる部分が、今以上にもっともっとあったと思うんですね。従って、それに対応する為の職人芸を、キャリアとか経験値とか言う部分で当時の保育士さんは補っていたと思うんです。

でも、それだけではいけないなって社会的な動きで、キャリアアップ研修制度などを導入してくれたおかげで、今は全く違う環境になっていると思いますよ。

キャリアアップ研修制度の導入によって、見て学ぶ職人芸であった保育のお仕事が、どのような役割や知識が必要なかのかを明確に‘見える化’したことによって、新しい人も安心して現場に入ってくることが出来るようになったなって思います。

それまでは研修を行ったにしても、現場の雰囲気を見て自身で学べ的な部分が多かったのが、この制度の導入によって、復職する人にとっても1年目の人にとっても、安心して現場に入って仕事が出来るような環境が整ってきたと思います。

仕事の作業内容だけでなく、労働時間を含めての労働環境全般が、保育に従事する人たちが安心して働ける場をきちんと作ろうとする社会の流れが今は確立されています。なので、今の人たちには、安心して長く勤めることが出来る環境が整っていると思いますよ。

実際に、保育士のための休憩室も新たに新設される園には設けていますし、物凄く働き手に対して考慮された環境が整っていますよ。働き方改革という社会の流れもありますけど、僕なんかがこの業界に入った時代と比べると、良い意味で甘いなって思うくらいです(笑)。

事務的な作業も時代の流れと共に、ICT化されたりシステマティックになったりしていて、職人芸だった部分が`仕事化‘されてきた部分があると思うんですね。

だからこそ、現在保育の仕事に携わっている人は、もっともっと現場の中から専門性を高めていかなくてはならないんじゃないかって僕は様々な場面で話しています。

保育の仕事の醍醐味って、本当に自身の心の糧になるってことなんです。自分の中の柱になっているってことなんです。一度保育のお仕事から離れてしまった方にとっても、改めてその部分に気付いていただくことって、とても大切なことなんです。

声を大にして言いたいのが、保育の現場って本当に楽しいんです。子どもと共に保育士自身も育っていくことが出来るのが保育なんです。自分自身も接する子どもと一緒に成長していくことが出来るんです。

実際、保育士という職業は、ある程度年齢を重ねてからでも携わることが出来る仕事なんです。その時々に応じて、保育士としての自分の活かし方って変わっていくものなんですね。若い時の活かし方と、ある程度年齢が行ってからの活かし方って、違ってくるんです。

例えばですけど、独身で保育士として仕事に携わっていた時と、結婚をして自身が出産子育て経験を経てから保育士として職場に復帰した時って、考え方も行動も異なっていると思います。若ければ身体をいっぱいに使って子どもと共に遊ぶことが出来ると思いますし、逆に自身の出産子育て経験値が保育士としての対応にも反映されて保護者の方の不安を取り除くことも出来る様になっているかもしれないですよね。

保育園と言う場所って、その年齢や経験値よって、保育士一人ひとりの役割も異なりますし、その人の特技も活かして行くことができる訳ですから、自分自身の一生をかけて携わることの出来る職業だと思いますよ。

保育の仕事に携わる中で最も大事なことは、保育の魅力に気付いて、ずっと続けていこうというモチベーションを保っていくことだと思います。保育の魅力に気付けるかどうかは、経験年数とかは関係ないと思います。やっぱり、子どもとの関わりであったり、子どもに向き合っていくときに気付けるかどうかというのは、資質だと思いますよ。

保育って、テクニックってよく言われるんです。

例えばうちの園では、ベテランの先生にも保育士1年目の先生にも、毎日自分のクラスの子ども全員と握手をしなさいって言っているんです。握手をする時に、必ずその子に声を掛けて、例え数秒かもしれないけど全員の子ども一人独りと向き合うようにしなさいと言っているんです。

握手をした瞬間に、例えば手が熱いなと感じたら、今日はその子に対して普段よりも1.5倍目を掛けなさいって言うんです。具合が悪くなる前兆かもしれないんですね。子どもって熱があっても元気なんですけど、保育士として命を守ることが一番大事なことだから、目を掛けてあげなくてはいけないんです。

同じように、握手をしたときに元気のない子には、1.5倍声を掛けてあげなさいって言うんです。喧嘩をした、お母さんに怒られた、保育園にいきたくないとか、子どもって繊細だから大人とは異なる心の病ってあるじゃないですか。そういったものを感じ取って救ってあげなくてはいけないし、それが出来ることこそ、子ども達を見守るという保育士の役割に繋がると思うんです。

そのちょっとした違いに気付けると、保育って物凄く楽しいものになるんですね。その子が元気になっていくじゃないですか。

勿論成長発達していく姿を見ることは嬉しいんですけど、言葉掛けをして、気付いてあげて、元気がない子が元気になっていく姿を見るとか、それ以外にも、ちょっとした事であっても、保育士ってその子を救ってあげることができる訳なんですよ。それって、まさに保育の魅力だと思うんですよね。お母さん、お父さんに代わって保育士は子ども達に接するわけですから、そういう部分を楽しいなって感じられることが何よりも大切なんです。

保育って資格を持つプロな訳ですし、子どもと接している際に細かなことが沢山あって、それに気付けると、保育って、すごく楽しくなってくるんです。

保育士に求められることの一つとして、柔軟性を持ち合わせていなくてはいけないって部分は大きいですよ。 「保育ってこういうものだ」って、マニュアルに従った見方しか出来ないと辛いですね。子どもって、毎日変化があるので、その違いに気付いてあげられることは大切ですね。

最近は保育所保育指針も改定されたこともあり、保育士に自発的な対応が求められていますし、柔軟な対応が出来るってことは、保育士にとっても、仕事に取り組みやすい環境になってきているということです。

柔軟に物事を進めるには、他人の意見を聴くことも大切ですよね。先輩保育士であったり、同僚保育士であったり、逆に後輩保育士であったり、いろんな人に話しを聴くのって、それぞれで物事の捉え方や考え方が違うわけですから、非常に大切なことですよ。他者の意見を聴き、自分の頭でも考えることによって、物事を柔軟に受け入れることが出来るようになります。

先ずは、この『保育のおしごと応援フェスタ2019 in TOKYO』で、様々な保育環境があるということを認識してもらった上で、その中からいくつかの保育施設に実際に訪れて欲しいんです。その中で自分の五感をフルに活用させて、空気感であったり、子どもの姿であったり、先生の振舞い方であったり、その保育園の特徴を自分の力で探って欲しいんです。

特にこのイベントは東京都が主催していますが、出展を希望される企業様が多くて、更に抽選で選ばれていると聞いています。大規模の企業さんもあれば、小規模な保育園さんもあると思うんですけど、規模感などの先入観を持たずにブースへ相談に訪れることが出来て、情報を聞くことが出来る場って、本当に貴重だと思いますよ。

1企業で50箇所以上保育園を開いているところは将来も安定しているかもしれませんし、何かあったら系列の施設へ異動できる可能性があるという考え方もあります。

一方で1企業1保育園のところであれば、経営者の熱い思いを間近に日々感じるとか、狭い空間だからこそ見えてくる良い部分があると思います。このあたりは本当に一長一短だと思うんです。 あとは、その環境の中で自分を活かせると思うかどうかという自身の判断になりますね。

ここ数年、東京都や行政の施策などもあって保育の施設数自体は増えているけど、同時に働く保育士さんの人数も増やしていかないといけない。

更に、出産した後も働く女性が増えているという実状があると思います。女性の社会進出が進み、それに従って女性が担う役割も大きくなっているので、働きたいと考えるお母さんが増えてきている。保育園に子どもを預けたい人が今は多いんです。

様々な面で社会全体が子どもを産んでも働きやすくなってきているからこそ、保育士不足って部分にしわ寄せが来てしまっている。実際、僕も施設を経営していて、人材確保には苦労しています。なかなか難しいですね。

東京都は人の数も多いし、子どもも多いし、働きたい女性の数も多い。東京都が主導となって区市町村も様々な制度や環境を整えているので、いろいろな部分が充実しているんですよ。公園に保育園を作ったり、助成金制度を設けたり。

働き手に対しても、育児休暇などの制度も充実していますよね。子どもを産んでも働きたい人が多いということは、それだけ保育のニーズも高いわけです。保育園も多いですし、安心して子育てすることが出来る。長期的に見ても、保育士として働くのであれば、東京都は非常にお勧めですよ!

あっ、この『保育のおしごと応援フェスタ』に参加するのにあたって、自分の中で、施設を運営している会社にどんなことを聞きたいのかって予めまとめておいた方がいいですよ。

どうしても、こういう合同説明会の場合は、金銭面ですとか待遇面とかの話が中心になってしまうと思うんです。

僕も、色々な学校で教えていますから、説明会などに参加した学生に「どうだった?」って聞くんですけど、みんな「賃金とか、処遇の話しか聞かなかった」って言うんです。そうではなくて、どのような経営方針なのか、子どもに対してもどのような取り組みを行っているのかなど、予め聞きたいことをまとめておいたほうが、有意義な時間を過ごせますよ。

また、これは毎年言っていることなんですけれど、このイベントではとにかく沢山のブースを回って欲しいと言うことですね。実際に、これだけ沢山の保育園、企業様が集まるイベントってなかなか無いんですね。

ブースを沢山回ってもらって、それぞれのブース(出展事業者/保育施設)の違いを感じて欲しいんです。そして、自分に合う施設に実習に行くなど、実際の現場を体験しに行ってほしいって言っているんです。

特に最近は社会のニーズに応じた独自の方針を売りにしている保育園も多く見受けられます。どの施設も画一的な運営方針であった以前とは、考え方が全く違うんです。一度保育の現場を離れた人にも、是非もう一度、最近の保育事情を見てもらいたいですね!

自分を活かすためには、やはり様々な保育現場に実際に接してみて、その中から自分に会う場所を見つけるってことが非常に重要だと思います。

皆さん、この東京都が主催する『保育のおしごと応援フェスタ 2019 in TOKYO』に参加して、是非、自分を活かせる保育のお仕事を見つけて下さいね!!

東京で保育のお仕事を探している方を応援します。